2023.06.05 コラム
CMP導入で失敗しやすいケース2つとその対策をご紹介
●はじめに
GDPRやCCPAを始めとし、2022年4月に改正された個人情報保護、改正電気通信事業法への対応としてCMPの導入を検討されている企業様が増えております。
しかし、CMP導入をしてみたものの、「適切に設定できず、社内トラブルが発生してしまった」「担当者が適切に設定できていたのか分からない」等の理由で、CMP導入で失敗しやすいケースというのも存在します。
そこで今回は、弊社が実際に見た「CMP導入におけるよくある失敗ケース2つ」とその対策についてご紹介させていただきます。
●ケース①|取得したいCookieも取得できない!?
こちらの企業様では、「GDPR対応のために、海外ユーザーへはオプトイン方式※1を採用し、日本ユーザーへはオプトアウト方式※2を採用する形でCMP設定をしようとしたものの、
CMPの設定を手探りで担当者行い、全ユーザーにオプトイン方式を適用させてしまった結果、修正方法も分からなくなってしまった。」というケースです。
その結果、本企業様の各サイトの担当者は、前日まで取得していたCookieデータが、突然ほぼ取得できなくなってしまい、社内トラブルが発生し、弊社へご相談いただきました。
※1 オプトイン方式:サイト訪問者のCookieデータをデフォルトで取得しない方式。ユーザーが「許諾」しない限り、Cookieデータを取得しないこととなります。
※2 オプトアウト方式:サイト訪問者のCookieデータをデフォルトで取得する方式。ユーザーが「拒否」しない限り、Cookieデータを取得することとなります。
【想定される原因】
- CMP担当者のCMPツールの理解不足
CMPツールの設定を実際に行う前に、CMPツールの操作方法の把握や各設定内容の影響範囲の事前整理等が必要です。
- CMP導入における他部署への説明不足
CMPでは、サイトのCookie制御を行っているため、Cookieを利用している関係者らには、導入背景や目的、影響範囲等を事前に説明する必要がございます。
●ケース②|拒否したCookieも取得してしまっていた!?
こちらの企業様では、サイト上に直接貼られているタグやGTM等のタグマネージャー上のタグに対するCMP実装が上手くできず、ユーザーがCookie取得を拒否したのにも関わらず、一部のCookieデータが取得できる状態になってしまっておりました。
※「前任者がどのように設定しているのかよく分からないため、設定状況を見直してほしい」というご相談をいただき、弊社にて確認した際に、発覚した事象となります。
【想定される原因】
- 制作会社へのCMP特有の実装方法の説明不足
CMP実装では、CMP特有の設定をサイト上やタグマネージャー上で実施するため、実装する制作会社側でもCMP特有の技術理解が必要になります。
そのため、CMP特有の技術的な説明に加えて、トラブルシューティングや相談時の窓口等のサポート体制を整えていく必要があります。
- 制作会社と関連部署の連携不足
CMPはサイトに設置しているCookieを分析や広告目的といったカテゴリに分ける必要があります。そして、CMP実装する際は、サイト上やタグマネージャー上で実装していくため、
実装する制作会社側に「どのCookieがどのカテゴリなのか」をしっかりと伝えないと判断ができず、作業が思うように進まないケースもございます。
その場合は、サイト担当部署に確認しながら制作会社側に説明をする必要がありますので、
関連部署とのコミュニケーションが重要になってきます。
●まとめ
CMPツールについて、管理画面上で簡単にできると思い、上記のような失敗をしてしまう企業様は数少なくありません。
プライバシー周りの知見、他社事例、サイトの技術的理解、CMPツール理解等の多岐に亘る視点が必要なため、
実際に導入する際は、CMPツール等に関する専門知識を持っている企業をパートナーとし、CMP設定の留意事項や設定方法を一緒に実施することが現実的です。
弊社では、導入検討前の要件整理から導入時の技術的な支援、その後の運用サポート支援等、CMPに関する支援を多岐に亘って行っているため、一度CMP周りについて不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。
また、本コラム以外にも、CMPの導入を検討されている企業様向けのコラムや、ダウンロード資料等をご用意しております。
CMP導入を検討されている企業様は、ぜひ一度ご覧いただけますと幸いです!
●関連サービス資料
》データ保護・ プライバシー対応 支援サービスの詳細はこちら
本件に関するお問い合わせは下記にて承ります。
株式会社DataCurrent
info@datacurrent.co.jp