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コラム

CMPツールの導入手順について

●はじめに

まずCMPツールが普及した背景として欧州で話題になっているGDPRがあります。
GDPRではCookie単体でも個人情報とみなされるためユーザーからCookieを取得するのに同意が必要であり、日本においても欧州の方がウェブサイトに来訪する可能性のある企業はCMPツールを導入しております。

他にもプライバシーの観点から会社としての姿勢であったり透明性の観点から導入する企業も増えてきております。

しかし、CMPツール導入をすると決めても実装自体がシンプルで簡単作業で終わるわけではなく、自社だけのリソースでは導入を進めるのが困難とされております。

今回はそんなCMPツール導入はどんな手順で行われているのかを説明させて頂き、実際の導入イメージを付けて頂ければと思います。

CMPツール導入手順
  1. 対象ドメインの選定
  2. Cookieスキャン
  3. Cookieカテゴライズ化
  4. 実装
  5. 検証

それでは順番に各ステップについて説明いたします。

1.対象ドメインの選定

まずはCMPツールを導入するドメインを選定します。
このとき、ドメイン配下のページによって管理している制作会社が異なる場合は、事前にどこの制作会社がどこのページを管理しているのか整理しておくと導入時にスムーズに進めることが出来ます。

2.Cookieスキャン

CMPツールでは対象サイトにどんなCookieが取得されているかをクローリングしてCookie名を検出してくれます。
このときに意図しないCookieが見つかったり、過去使っていたが今は使用していないCookieなどが見つかることが多いのでその精査に時間がかかります。
そのため事前に不要なタグなどは削除しておくことをオススメします。
場合によってはタグマネージャーに移管して全てを管理できる体制にしておくのがベストだと思います。

3.Cookieカテゴライズ化

CookieスキャンによりCookieの洗出しが行われると各Cookieの用途がカテゴライズ化されます。
例えばGoogleAnalyticsやAdobeAnalyticsであれば「分析系Cookie」、
広告のリタゲタグなど配信に使用するタグであれば「広告Cookie」、
DMPやCDPなどのパーソナライズ化を目的としたものであれば「パーソナライズCookie」など用途によってカテゴリを分けていきます。

その際にタグを管理していないと不明なCookieが出たときに、何を目的としたCookieなのかが分からなく、確認に時間を取ってしまうケースもあります。

できるだけ事前にタグを整理しておくことをオススメいたします。

4.実装

実装の部分は主にサイト管理をされている制作会社が作業を行うケースが一般的です。
ここの部分での制作会社への指示やサポートにおいて、CMPツール次第では技術的な知見が必要となり、自社のリソースだけでは非常に難しい部分となります。

まずはCMPツールのタグを対象サイトの各ページの部分に設置します。
このときに制御対象となるタグよりも上にCMPツールのタグが設置されている必要があります。

これだけで実装が完了するのであれば非常に簡単なのですが、CMPツールによっては以下のケースで実装方法が変わってきます。

●タグがHTMLに直張りされている場合
計測タグなどがサイトのHTMLに直接設置されている場合は、そのタグに対しCMPツール用の記述を設置されているタグ1つ1つに対して書き換えを行う必要があります。
サイトによっては数万ページにもわたるケースがございますので非常に時間がかかってしまいます。

また、タグの管理を制作会社の方で行われていない場合、CMPツールからはCookie名しか抽出することができないため、実際に設置されているタグの記述を見つけていくのが非常に困難となり、このタイミングで制作会社から対応できないといわれてしまったケースなどもありますので、出来ればタグマネージャーですべてのタグを管理していく形をオススメいたします。

●タグマネージャーでタグを管理している場合
例えばGoogleTagManager等であれば、トリガー設定を各タグに対して行うだけなので、先ほどのHTMLに直張りされているケースと比較すると非常にシンプルな作業となります。

5.検証

実装が完了したらCMPツールのバナーが正しく表示されているのか、ユーザーが選択したCookie同意に対し、正しく挙動しているかなどを検証いたします。
他にもサイトコンテンツに影響がないかなども確認し、問題がなければリリースとなります。

●まとめ

CMPツール導入にはサイト管理者の整理やどんなタグが設置されているのか、現在使用しているのかの確認であったり、実際に作業する制作会社側でタグの管理ができているのかなどの要素が必要になります。

できればタグはタグマネージャーで管理を行い、CMP導入時はスムーズに行われるよう準備をしておくと導入時のトラブルを避けることに繋がります。

また、CMPツール導入はタグやCookieの知見等、実装における外部の技術的な支援が必要となるケースがあります。

弊社ではCMPツールの選定から導入・実装までを一貫して支援しておりますので、お気軽お問合せくださいませ。

●関連サービス資料

》CMP導入・運用支援サービスの詳細はこちら

同意管理プラットフォーム(CMP)導入・運用支援サービス 資料イメージ

》データ保護・ プライバシー対応 支援サービスの詳細はこちら

データ保護・プライバシー対応支援サービス 資料イメージ

本件に関するお問い合わせは下記にて承ります。
株式会社DataCurrent
info@datacurrent.co.jp

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