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根拠のあるマーケティング施策、できていますか?データで導くマーケティング効果分析のご案内

はじめに:根拠のあるマーケティング施策ができていますか?

「今年のマーケティング予算、どうだった?」 「テレビCMの効果は?SNS広告との関連は?」 「来期は各チャネルにどのように予算を配分すべきか?」

マーケティング施策に関わる方なら、一度はこのような問いに頭を悩ませたことがあるのではないでしょうか。

オンライン・オフラインの施策の併用や、複数の広告プラットフォームや代理店による施策データの分断などで各施策がバラバラに評価され、マーケティング活動全体としての投資対効果(ROI)が見えにくい。その結果、施策効果の改善や、説得力のある予算計画の立案に課題を感じている方も少なくありません。

DataCurrentではこうした課題に対して、データと根拠に基づいたマーケティング戦略を可能にする「マーケティング効果分析」を提供しています。機械学習を用いて、様々な施策を統合的に分析できる「マーケティング効果分析」について、その全体像から具体的な手法、活用事例までを詳しくご案内します。

全ての施策の統合的な評価が可能に

マーケティング効果分析とは、様々なマーケティング施策や要因売上や顧客獲得といったKPIにどれだけ貢献したのかを、統計的なアプローチで定量化し、統合的に可視化・評価する手法です。

各要素を定量化することで、オンライン・オフライン施策はもちろん、認知度向上を目的とするブランドマーケティングと、直接的なコンバージョンを狙うパフォーマンスマーケティングの貢献度を同じ土俵で評価することが可能です。

全ての施策を統合的に評価することで、マーケティングROI(投資対効果)の最大化や、データに基づく戦略的な意思決定が可能になります。

マーケティング効果分析の対象となるチャネル・施策

上記の通り、マーケティング効果分析の特長として、分断されがちだった各チャネルの効果を、一つの物差しで評価できる点が挙げられます。例えば、以下のような多岐にわたるチャネルや外部要因データを統合的に分析することが可能です。

  • オフライン施策: テレビ広告、OOH(屋外広告)、新聞、雑誌広告、店頭施策、イベント、PR活動
  • デジタル広告: リスティング広告、SNS広告、動画広告、ディスプレイ広告、SEO
  • その他外部要因: 天気要因、季節要因、競合他社の動向、経済指標などの市場トレンドや社会情勢

これにより「テレビ広告が、数週間後の指名検索(SEO)を増やし、最終的にECサイトの売上に繋がった」といった、チャネルを横断した間接的な効果まで可視化できます。

【3つの活用シーン】最適化・予測・KPI再設計

次に、マーケティング効果分析の活用シーンとして代表的な3つをご紹介します。

  1. 広告予算配分の最適化
    各広告チャネルが売上に与える貢献度とROIを算出することで、根拠に基づいた広告予算最適化が可能になります。例えば、「リスティング広告の予算を10%削減し、その分をテレビ広告に投下すれば、全体の売上は5%向上する」といったシミュレーションができ、無駄のない最適な予算配分に向けて改善が可能になります。

  2. 売上・ROI予測
    過去の実績に基づいた売上予測を立てることができます。これにより、事業計画の策定や、目標達成に向けたKPI設定・シミュレーションが、より現実的かつ戦略的に行えるようになります。

  3. 施策毎のKPIや役割の再設計:
    分析によって、ある施策が直接的な成果だけでなく、他の施策や効果にどのような影響を与えているかを明らかにします。
    例えば、「コンバージョン獲得が役割」とされていたデジタル広告が、実は新規顧客へのブランドリフトにも大きく貢献していることがわかったりと、各施策のKPIや役割の見直しのきっかけとすることができます。

手法と活用の流れ

マーケティング効果分析は、機械学習による大量のデータの処理と予測の技術を応用することで、マーケティング施策やその他の要因が売上に与える影響の大きさを数値化します。

大まかには以下の流れでデータの準備から分析、考察、施策改善を行います。

1.時系列データを用意
まず予測につかうデータを手配します。分析に必要なデータ要素は以下の通りです。

  日付(時系列)
  目的変数:予測したい情報(売上、CVなど)
  説明変数:予測の材料となる情報(施策データ、外部要因データなど)
 マーケティング施策や売上に関連する、様々な時系列データが対象となります。

2.機械学習にて分析
用意したデータを機械学習によって分析し、各説明変数の目的変数への貢献度を導き出します。

3.貢献度から各要素の関連性を把握
貢献度データから、予測したい情報(売上など)と予測の材料となる情報(施策など)、または施策間の関連性をマップの形で可視化します。

4.改善策の考察
2,3で得た各施策の貢献度や関連性マップから、施策の改善を行います。改善の具体的な方法としては、上記の「3つの活用シーン」に記載の通り、主に予算最適化・予測・KPI再設計が挙げられます。

事例をご紹介

最後に、弊社にて支援させていただいたマーケティング効果分析の事例を3つご紹介します。
広告施策の売上への貢献度だけでなく、インフルエンサー施策の効果最大化やKPIの見直し等、様々な切り口でのアプローチが可能です。

〇 事例①:EC企業様 インフルエンサー施策の効果分析

2人のインフルエンサーで商品のPR投稿施策の効果分析を行いました。

SNS施策データと各リテール売上データの関連性を紐解くことでインフルエンサー投稿がどのリテールの売り上げに影響しているか貢献度を分析し、データに基づいた戦略的なインフルエンサー選定を実現できました。

【分析からのアクション案】
・次回施策はインフルエンサーAさんに注力してみる
・貢献度「中」のリテールに対しては別施策を検討してみる

〇 事例②:耐久消費財メーカー様

マーケティング効果分析事例②:耐久消費財メーカー様

こちらの事例では、CVとなる資料請求のみがKPIとなっているという課題があり、各施策の関連性のマッピングから最適なKPI設計の考察を行いました。
広告媒体毎の相互関係を紐解き、施策毎のKPIや役割を再定義。KPIツリーの再設計が可能になりました。

【分析からのアクション案】
・指名検索とYouTube広告は資料請求をKPIとする
・X広告はYouTube広告との関連性が高いため、次回施策はXからYouTube動画への誘導をKPIへ

〇 事例③:一般消費財メーカー様 広告予算の最適化

マーケティング効果分析事例③:一般消費財メーカー様 広告予算の最適化

年間の広告予算の最適化をしたいご要望があり、過去データを使って分析を行いました。

・TVCMは1万円投下すると15,000円売上創出
・Web広告は1万円投下すると8,000円売上創出

という結果が得られたため、

創出される年間売上 = (ベース売上) + 1.5x + 0.8y 
※「ベース売上」 = 広告を全く出さなくても自然に発生する売上のこと
※xにTVCMの予算、yにWeb広告予算を代入

という形で、投資対効果を計算式化しました。

【分析からのアクション案】
・より投資対効果の高いTVCM予算を増額してみる

まとめ:データに基づいた意思決定で、マーケティングを次のステージへ

本記事では、マーケティング施策効果の可視化や、予算の最適化を可能にする「マーケティング効果分析」について解説しました。

各施策の貢献度を正しく理解し、根拠を持って次の戦略を立てることは、マーケティングや経営に不可欠なスキルです。「施策の効果をうまく説明できない」「来期の予算配分に迷っている」といった課題をお持ちであれば、それはデータに基づいた分析によって解決できるかもしれません。

機械学習を用いた貢献度分析のイメージについてさらに事例をご希望の方は、以下のコラムをご参照ください。

機械学習|「viz」× 広告施策の売上貢献度を分析する
https://www.datacurrent.co.jp/column/viz_ai_20211130/

【統計・AI・機械学習】鬼滅の刃PV数への影響度を機械学習アシストツール「viz」で分析してみた
https://www.datacurrent.co.jp/column/viz_wikipedia_kimetsu_20220802/

【統計・AI・機械学習】「キャベツ」の家計支出と市場での出荷量の影響度を機械学習アシストツール「viz」で予測分析してみた!
https://www.datacurrent.co.jp/column/adtechnology-viz-20230201/

本件に関するお問い合わせは下記にて承ります。
株式会社DataCurrent
info@datacurrent.co.jp

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