2021.11.29 コラム
機械学習|「viz」× 広告施策の売上貢献度を分析する
● はじめに
マーケティングをおこなう上で、「もっとこういう評価してみたい」「こんな分析してみたいけど難しそう・・」など日々課題を感じている担当者の方も多いかと思います。本記事では、機械学習を用いたデータ分析事例をご紹介します。少しでもマーケティング担当者の方の参考になればと考えています。
今回は以下内容について、機械学習アシストツール「viz」を活用した分析事例をご紹介します。
・複数の媒体を横断した広告貢献度の可視化
・広告クリエイティブごとの貢献度の可視化
・機械学習(AI)を活用した広告貢献度の分析
● 今回のテーマ
・vizの機能の一つ「貢献度分析」を使います
・KPIに対する各施策のボリュームの時系列データを使って、貢献度の分析を行います
・広告配信結果と店舗売上の時系列データから、売上金額への貢献度を分析します
※vizの別機能「ターゲット抽出」についてのコラムはこちら⇒機械学習|「viz」×「DataCurrentセグメント」にて、性別を予測してみた
● 分析の手順
・分析用帳票データの作成
・分析実行
・分析実行結果の確認
・他のデータでもやってみる
● 分析用帳票データの作成
まず、分析にかけるデータを作成します。今回分析に必要なデータの要素は下記の三点になります。
・日付
・目的変数(KPI)
・説明変数(貢献度を分析したい項目)
今回の分析では日付(週ごと)、目的変数を店舗売上、説明変数を各広告メニューの投下金額として、下図のようなデータを作成しました。
今回のデータは、31行×5列の1KB程のデータになります。
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● 分析実行
データの作成が完了したら、早速vizにデータを取り込み分析を実行します。
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vizの管理画面で作成したデータを選択しアップロード。目的変数と日付の項目をデータの中から選択し実行します。
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モデルは線形回帰モデルになります。
また、ラグや季節効果を考慮したい場合はオプションを選択することができます。今回はオプションなしで実行します。
● 分析実行結果の確認
約10秒後、分析結果が表示されました。
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分析結果項目の定義
- 相関度:
目的変数に対する説明変数の相関度が表示されています。目安として、50%以上で「相関がある」といえます。 - 施策ボリューム対効果:
各説明変数のボリュームがもしすべて同じ数だった場合に、各説明変数がどれくらい目的変数に対して貢献しているかが表示されています。数字が大きければ大きいほど、目的変数の増加に影響しているといえます。 - 施策ごとの貢献度:
各説明変数の目的変数への貢献度が表示されています。数字が大きければ大きいほど、目的変数の増加に影響しているといえます。上記の「施策ボリューム対効果」と似ていますが、「施策ごとの貢献度」では、各説明変数のボリュームも踏まえた上で、どのくらい貢献したかを見ることができます。
※グラフの色の濃淡は分析結果の信頼度を表しています。データ量が十分でないなど、分析結果の信頼度が低い場合に色が薄くなります。
今回の分析結果
今回の結果では、Facebook広告の相関度が最も高く、 施策ボリューム対効果についてもFacebook広告の店舗売上に対する貢献度が最も大きい結果となりました。
施策ごとの貢献度を見てみると、投下金額の大きいTVCMの数値が最も大きくなっています。
Google広告についてはある程度相関していると言えそうですが、施策ボリューム対効果や施策ごとの貢献度の数値が小さくかつ色が薄くなっているため、今回の結果だけでは貢献しているかどうかの判断が難しそうです。
上記から、例えばKPIを店舗売上の増加とした場合、以下のような施策が考えられます。
・施策ボリューム対効果の高いFacebook広告の投下金額を最大限増やし、効率を上げる。
・施策ごとの貢献度が高いTVCMにてKPIボリュームを担保しつつ、施策ボリューム対効果を改善すべくメディアプランやクリエイティブの施策を検討する。
・Google広告については実施を継続し、様子を見る。
予算次第では、Facebook広告への配分変更も検討する。
● 他のデータでもやってみる
また、下図のように、各広告クリエイティブの投下金額を説明変数としたデータを作成することで、各広告クリエイティブの店舗売上に対する貢献度を分析することができます。
分析用帳票データ
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分析結果
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● さいごに
vizでは本件のように、少ないレコード数のデータでも分析を実行することが可能です。
また、エクセル等で分析用データを用意しておけば、直感的な操作のみで実行できるため、プログラミング等の専門的な知識がなくても手軽に分析を行うことができます。
弊社では、新規データソースの連携方法の整理や実際の連携作業、開発といったことから、既に連携しているデータのトラブル、ご相談まで幅広くサポートしています。お困りごとございましたらお気軽にご相談ください。
またvizについてもっと知りたい方は、詳細資料を公開しております。デモを用いてご説明することも可能ですので是非お問い合わせください。
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