2022.09.16 コラム
【テックコラム】 データサイエンティストに必要なスキルとは
<執筆者プロフィール>
岩浅 祥平 Iwasa Shohei
2019年サイバー・コミュニケーションズ(現:CARTA COMMUNICATIONS、略称「CCI」)入社。2021年1月より株式会社DataCurrentに出向。業務内容は
・統計手法/機械学習を使った、ビジネス適用の戦略立案と推進、サービス・プロダクト開発(モデル構築、システム設計等)
・データ分析PJのプロジェクトマネジメントと遂行
・データ民主化のための戦略立案と推進
● はじめに(このコラムで話すことなど)
DataCurrentでデータサイエンティストとして働いている岩浅です。
近々Professional Data Engineer *1 という資格を受験予定なのですが、受験理由をテックコラムの題材にしようと整理してみたところ、結果としてデータサイエンティストにとって必要なスキルの内容っぽくなったので整理の過程も含めて紹介しようかと思います。
*1 Google Cloudの認定資格の一つ
Professional Data Engineer
なお、この記事では統計やMLのようなデータサイエンス手法に関する話というよりかは、データサイエンティストとしてどう生きていくかのような抽象的な意味でのスキルについての内容になっておりますので予めご了承下さい。
● データサイエンティストに求められるスキルとは
というわけで皆様、突然ですがデータサイエンティストに求められるスキルとは何でしょうか?
いろんな回答があるかと思いますが、これに回答するには誰から求められているのか?という情報が必要になるかなと思います。つまり、人や組織、環境によって必要なスキルは変わるのではないかという仮説が考えられます。
データサイエンティストという職種は、他の職種に比べこの度合い(人や組織、環境によって必要なスキルは変わる度合い)が強い気がします。だから色んなデータサイエンティストが存在するのだと思います。(名乗れば誰でもデータサイエンティストになれるという言説も見かけますね)
こちらはデータサイエンティスト協会が定義する「データサイエンティストに求められるスキルセット」の図になります。
こちらを見るとデータサイエンティストに求められるスキルの幅の広さというものを感じる事ができます。とは言え全領域をカバーしなければデータサイエンティストとは言えないのかと言うとそうではないと思います。ビジネス力とデータサイエンスの重なりの部分だけや、3者が重なる中心の部分だけのデータサイエンティストが居ても良いと思います。
要は、人や組織、環境によって求められてさえいればどのような領域であれ、データサイエンティストとして成り立つと言う事かなと思います。データサイエンティストという職種はもっと細分化して考える方が良いかもしれません。(自社にとって本当に必要なデータサイエンティストの要件を理解するという意味で)
● データサイエンティストと関わる人はどんな人?
さて弊社DataCurrentという会社はデータコンサルティングを生業としています。
そこのデータサイエンティストとして働いていて思う事として、実に様々な種類の人達とコミュニケーションをとらないと仕事が進まないという事があります。
どういう人達かと言いますと、社内で言えば、職種的にセールス、データエンジニア、データアナリストといった人達。お客様で言えば、運用担当者から経営層まで様々な役職の人達といった感じです。そういった人達とコミュニケーションをとるために必要なスキルは何かを考えてみますと、以下のような整理が一つ出来そうです。
ハードスキルは、特定の専門知識や研修などで得られるスキルを指し、ソフトスキルはリーダーシップやコミュニケーションのようなスキルを指しますが、データサイエンティストとしては両方のスキルが必要であると感じています。
そしてこれらの人達を繋ぐ事や、それぞれの言葉や要望を適切に変換して伝えるためのスキルも必要であると感じています。私がProfessional Data Engineerを受験する理由は、この資格は繋いだり変換したりするのに必要だと思ったからです。(別の理由としてデータサイエンティスト単独で実装しなくてはいけない場面に対応できるようにしておきたいという想いもあります)
● データサイエンティストとしてどのように振る舞いたいか
ここで少し考えたいのは、データサイエンティストがそこまでする必要があるのか?ということです。その答えは「データサイエンティストとしてどのように振る舞いたいか」によるのだと思います。例えば以下のようなケースでは「繋ぎや変換」までできた方が良いといったイメージです。
- データサイエンティストとして、プロジェクトをコントロールしつつ成功させたい
- データサイエンティストとして、データ民主化を推進していきたい
逆に人によっては有限であるリソース(主に時間)をデータサイエンス以外に使うのは怖いという人もいるかもしれません。それもよくわかります。
分かる人には分かると思いますが、ゲームでステ振りを満遍なくやった結果ボスが倒せなくて詰むという話があったりします。(要はゼネラリストではなくスペシャリストとして尖りまくった方がクリアし易いよ。って事を表しています。)
ただ、現実はゲームと比べルールが複雑だと思いますので、スペシャリスト単体だとクリアするのは難しいかもしれません。複数のスペシャリストが組むというやり方もありますが、スペシャリスト同士を繋ぐやり方もアリかなと思います。少なくとも選択肢がある程度ある方が私は好きです。
● まとめ
結局仕事は人と関わる必要があるので、どのような人達と関わっていきたいのか。
そしてデータサイエンスが好きなのなら、データサイエンティストとしてどのような振る舞いをしていきたいのか。
この2点を突き詰める事が、あなた独自のデータサイエンティストのスキルを定義する一つの方法なのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
● 最後に
自社に専門人材がいない、リソースが足りない等の課題をお持ちの方に、エンジニア領域の支援サービス(Data Engineer Hub)をご提供しています。
お困りごとがございましたら、是非お気軽にご相談ください。
本記事に関するお問い合わせは下記にて承ります。
株式会社DataCurrent
info@datacurrent.co.jp