2026.08.20 事例
“空間のスタイリスト”株式会社ミラタップがデータの先に描く「空間訴求」の未来

はじめに
複数の周辺システムが独自に稼働してデータが「サイロ化」している、特定の担当者しかデータを取り出せず「属人化」が起きている、あるいはBIツールを導入したもののデータが形骸化して具体的な活用に進まない――。このようなデータ活用における「土台づくり」や組織のマインド変革に頭を悩ませている企業様は多くいるのではないでしょうか。
株式会社ミラタップでは、基幹システムやWeb解析データ(GA4)などの複雑に分散したデータを一元管理するGoogle Cloudを活用したデータ基盤(CDP)を構築。単なるシステム構築にとどまらず、現場が自走するための教育プログラムを共に設計・実行することで、「データはBigQueryにある」という共通認識を社内に浸透させ、全社で数字をもとに客観的に議論するデータドリブンな文化を着実に醸成されています。
本記事では、社内の複雑なシステム連携という高い壁を乗り越え、本質的なデータ活用とマインド変革に取り組まれた株式会社ミラタップの宇良氏に、CDPの構築背景から現在の活用、そしてデータを通じた今後の展望についてお聞きしました。
※本記事は2026年3月時点の情報です。
CDPの導入を決断した当時を振り返る
――CDPの導入を決めたキッカケを教えてください。

宇良氏:
弊社では、基幹システムをはじめとする複数の周辺システムがそれぞれ独自に稼働しており、データがバラバラに存在する「サイロ化」が起きていました。
システム間の複雑な連携により、データの一元管理ができておらず、「必要なデータを確認するだけでも一苦労」という状況だったのです。
その結果、特定の担当者しかデータを取り出せない、あるいはデータの解釈が担当者ごとに異なってしまうといった、「データの属人化」が大きな組織課題となっていました。
髙橋:
複数のシステムが入り組んでいる中でのデータの一元化や、それに伴うデータの属人化は、本当に多くの企業様が頭を悩ませる課題ですよね。
ミラタップ様から最初にご相談をいただいたのは、Web解析の「GA4データの整備」についてでした。
ですが、詳しくお話を伺っていく中で、部分的な整備にとどめるのではなく、ミラタップ様が抱える本質的な課題を解決するためには、データ基盤となる「CDP」の導入がどうしても必要不可欠だと感じ、ご提案させていただきました。
当時は、社内で「CDP」という言葉自体がまだ浸透していない状況だったとお聞きしました。
そこから約1年という時間をかけて、皆様が真摯にご検討を重ねてくださり、最終的に「CDP(Google Cloudにて構築)」の導入という大きな決断をいただきました。
私たちとしても、この1年間じっくりと並走させていただく中で、皆様のデータ活用に対する熱意を強く感じていました。
そうして議論を重ねる中で、最終的に弊社をパートナーとしてお選びいただいた決め手は、どのような点だったのでしょうか?
宇良氏:
課題の解決のためにCDPの導入を検討した際、DataCurrent社にお願いすることにした決め手は、「柔軟性」でした。
単にシステムを構築して終わりではなく、私たちのリテラシーや教育面での課題を深く共有しやすかったこと、そして課題に対してステップアップしていける具体的な対応プログラムの立案まで一緒になって考えてくださったことで、「中長期的にこれから何をどう進めていけばいいのか」というイメージが明確に湧きました。
幅広く、本当に親身になって検討してくれたことが、プロジェクトを始める上での大きな安心感に繋がりましたね。
髙橋:
そのように評価いただき大変光栄です。
どれほど高度なデータ基盤を構築しても、実際に現場の皆様が日常的に使いこなせなければ、投資は形骸化してしまいます。
システムを作って終わりにするのではなく、実際に現場の皆様が使いこなし、自走できるようにするための「教育・育成」までを一気通貫で設計・伴走することこそが、CDPを真の経営資産にするために最も重要だと考えていました。
皆様が抱える課題に寄り添い、共にステップアップしていくプロセスを「柔軟性」として実感していただけたことは、弊社としても非常にやりがいを感じています。
――CDP導入が決定した際、社内ではどのような反応がありましたか?また、当時どのような成果を期待されていたか、状況を教えてください。
宇良氏:
データの一元管理や属人化の解消というテーマは、経営層も含めて非常に理解が深く、社として推進していく強い意志がありました。
社内でも「データが見える化されることで、これまでの勘や経験頼みだった営業活動がどう変わるのか」という期待感が非常に高かったです。
単に「データがまとまって便利になる」という業務効率化のレベルにとどまらず、一元化されたデータを活用し、具体的な「営業戦術のアップデート」や新たなアプローチの発展に繋げられるのではないか、という未来への可能性に、みんなが胸を膨らませていました。
髙橋:
経営層の皆様がデータ一元化の重要性を深く理解し、強い意志を持ってリードされていたことは、私たちにとっても本当に心強く、このプロジェクトを推進する上で極めて大きな成功要因だったと感じています。
導入初期の段階から、単なる効率化ではなく「データの見える化の先にある、営業戦術のアップデート」というビジネスの変革手段として、最初から全社的なビジョンを共有できていたことが非常に印象的でした。
そのブレない共通のビジョンがあったからこそ、私たちも迷うことなく、同じ熱量でスピード感を持ってプロジェクトを進めることができています。
宇良氏:
DataCurrent社は、私たちの抱えるひとつひとつの課題や疑問に対して寄り添いながら、そして一緒に解決していただけていると感じています。
プロジェクトが始まってからも目先の課題で視野が狭まることなく、当初の目的からさらに先までを想定できているように思っています。
髙橋:
ありがとうございます。
CDPプロジェクトはどうしても途中で「システムを立ち上げること」自体が目的化しがちですが、ミラタップ様が常に「データを使ってビジネスをどう変えるか」という一歩先の目的にフォーカスし続けているからこそ、私たちも未来のビジネスモデルを共に設計する共創パートナーとしてコミットすることができました。
CDP導入後の変化
――現在はデータ活用を進められていますが、CDPの導入前と導入後で、業務やマインド等で、どのような変化があったか教えてください。
宇良氏:
最大の変化は、社内へのBIツールの導入に際して、「データはBigQuery(CDP)にある」という共通の前提が、ごく自然に浸透したことです。
これまでは「そのデータのソースはどこか」「どの数値が正しいのか」という確認作業に時間を取られていましたが、データが一元化されたことで、BIツールとの連携も極めてスムーズに行われました。
このデータ基盤が確立したおかげで、感覚ではなく「全社で共通の数字を見て、客観的に考える」というデータドリブンな文化が、今まさに着実に醸成されつつあると実感しています。
髙橋:
「データはBigQueryにある」という共通認識が社内に根付いたというのは、これから社内でデータを活用していく上で強力な土台ができあがった状態ですね!
ミラタップ様が、これまでの感覚的な判断から「共通の数字を見て考える文化」へとスムーズにマインドチェンジを遂げられたのは、決してシステムのおかげだけではないと思います。
CDPプロジェクトの初期メンバーである皆様や、現場の推進メンバーの方々の積極的な働きかけがあったからこそでもあり、そして社員の皆様もデータへの高い意識が根付いていることも、大きな要因だったと考えています。

「CDPを導入したが社内で浸透しない」といった課題もよく聞きますが、ミラタップ様の場合は早い段階で自然に活用されている姿を拝見し、 感動していました。
宇良氏:
CDPとしての稼働やデータ活用は、客観的に見ればまだ始まったばかりのフェーズです。
ですが、日々の社内の変化や活用状況を見ていると、「今やこのデータ基盤がなくては、現在の社内の文化醸成に向けた土台そのものがなくなってしまう」とすら感じています。
髙橋:
「この基盤がなければ文化醸成の土台そのものが崩れてしまう」というお言葉に、CDPが企業の意思決定プロセスにおいて果たす役割の大きさを改めて実感します。
CDPは単なるITシステムではなく、「全社で共通のファクト(事実)を共有し、意思決定のスピードを加速させるための経営インフラ」であるべきです。
その価値を、導入初期の段階から社内全体の共通認識として実感していただけていることは、データ基盤構築をご提案した弊社としても、これ以上ない成果だと感じています。
CDPとデータ活用における今後の未来
――今後、CDPやデータ活用を通じて、どのようなことを実現していきたいですか?これからの展望や期待することを教えてください。

宇良氏:
今後は、この整ったデータ基盤をフルに活用し、まずは「マーケティング戦術における成功パターン」の抽出に挑みたいです。
どのようなお客様が、どのようなステップを経て成約に至るのか、その勝ち筋(成功パターン)を分析によって見出し、発展させていきたいと考えています。
将来的には、そのパターンに合致する顧客を自動で抽出し、最適な施策をタイムリーに実施していくような「PDCAサイクルの自動化」を実現し、マーケティングと営業の精度をさらに引き上げていきたいですね。
また弊社では、ただ商品を売るのではなく「空間を訴求」していくことをとても大切にしています。
データをベースにして、お客様一人ひとりのニーズをより正確に、深く把握し、本当にお客様に寄り添った美しい空間をお届けできたらと考えています。
髙橋:
データの可視化から「成功パターンの分析」、そして「PDCAの自動化」へと向かうロードマップは、まさにデータ活用の理想的な進化プロセスですね!
特に、ただ数値を追うのではなく、「空間の訴求」を実現するためにデータを活かしていくといったミラタップ様が描くこの未来に、引き続きご一緒できることが本当に嬉しく、ワクワクが止まりません。
データは、お客様の想いや暮らしをより深く理解するための「虫眼鏡」のようなものだと思います。
今後はAIの活用やCDPのさらなる拡張も視野に入れながら、ミラタップ様が届ける美しい空間が、より多くのお客様へ最適な形で届くよう、ミラタップ様のビジョンを共にする一番の理解者・パートナーとして、全力で、そして温かく伴走し続けさせていただきます!
宇良氏:
ありがとうございます。
私たちのシステムは周辺環境も含めて非常に複雑に入り組んでいたため、DataCurrent社がパートナーだったからこそ、この高い壁を乗り越え、データの一元化をやり遂げられたのだと実感しています。
これからは構築した強固な基盤をビジネスの成果へと変えていく、より本格的な「活用フェーズ」へと入っていきます。
今後も新しい施策や挑戦する領域が広がっていくと思いますが、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
髙橋:
過分なお言葉をいただき、身の引き締まる思いです。
ミラタップ様の複雑なシステム環境下での一元化は容易ではありませんでしたが、皆様が社内のシステム構成や課題を極めてオープンに共有し、共に悩んでくださったからこそ、本質的なデータ統合(CDP)をやり遂げることができました。
これからの「活用フェーズ」こそが、構築したデータ基盤という投資が本当の意味でビジネスの成果に転換される、最も重要な段階です。
今後は機械学習(AI)を用いた高度な分析や、ターゲット施策への自動連携など、さらに踏み込んだ領域においても、ミラタップ様のビジョンを具現化するパートナーとして、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
本対談では、株式会社ミラタップにおけるGoogle Cloudを活用したデータ基盤(CDP)の構築について、導入背景から、「データはBigQueryにある」という共通認識の浸透プロセス、さらにマーケティング戦術の自動化や顧客理解を深める今後の展望についてお話を伺いました。
確かなデータに基づく顧客理解やPDCAサイクルの自動化は、企業の意思決定を加速させ、顧客体験のさらなる向上を可能にします。
一方で、これらのデータ活用を形骸化させずに本質的な成果に繋げるためには、サイロ化したデータを一元化する強固なデータ環境の確立と、現場のユーザーがそれらを信頼して使いこなせるための適切な「教育・伴走支援」が不可欠です。
DataCurrentでは、CDPの設計・技術構築はもちろん、ツール導入後の組織的な定着化プログラムの設計から、高度なデータ分析・AI活用支援まで、企業のデータビジネスの成長を支援する包括的なサポートを提供しています。
自社データのサイロ化や社内のデータ活用・人材育成にお悩みをお持ちの企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※ Google Cloud、BigQueryは、Google LLCの商標または登録商標です
【本件またはリリースに関するお問い合わせ先】
DataCurrent 広報
E-mail:info@datacurrent.co.jp