2024.07.17 コラム
伊藤園×DataCurrentの挑戦!生成AIを用いた自社独自の検索チャットボットでセキュリティ担保しつつ業務効率化へ
株式会社伊藤園と株式会社DataCurrentは生成AIを活用した社内の業務効率化ツールの開発を2023年9月より開始。2024年6月現在までに3つの社内用チャットボットツールを構築~社内利用による業務効率化を進めてまいりました。
今回は、伊藤園様独自の「フリー検索チャットボット」の構築につきましてご紹介いたします。
背景
生成AIの普及とともに、無料かつオープンに利用できるチャットボットが増えている中で
様々な懸念をクリアしていく必要がありました。
1つ目がセキュリティ面です。
約5000名の従業員の利用するとあって細かく注意点をアナウンスしても理解度や情報到達度には大きな懸念がありました。
社内の機密情報を誤って検索してしまわないか?その情報が流出してしまわないか?
検索結果がオープン利用できるツール側で学習に使われてしまわないか?
2つ目が検索結果の鮮度の課題です。
2023年9月当初、利用するAPIによっては最新情報が2年前になっており、最新の情報を取得できない懸念がありました。
こういった懸念を綿密に議論・調査を行いGoogle社のVertexAIを採用いたしました。
なぜVertexAIだったのか?
Google社が開発した技術であることもあり、検索結果は最新の情報まで網羅可能でした。
加えて、伊藤園専用にカスタマイズ開発することでプライベートな生成 AI による検索体験の実現ができました。
また、APIの利用費が価格的にも抑えることができる点も魅力の1つでした。
初期構築したもの
VertexAIのGemini 1.0 Proを基盤として採用し、フリー検索や要約を実現するチャットボットを構築いたしました。
構築後の改善~運用について
特に検索結果については検索結果の表示速度が課題でした。
そこで2024年6月にリリースされた「Gemini-1.5-flash」のモデルに変更することでレスポンス速度と性能UPを実現しました。
現在は社内利用の推進および最新のAPIバージョン情報などの収集と適宜バージョンアップを行っております。
今後もDataCurrentは、データ基盤の構築支援からビジネスでの活用まで、データを起点とした戦略立案・実行をワンストップで支援し、企業のデータ活用の推進に貢献してまいります。
本記事に関するお問い合わせは下記にて承ります。
株式会社DataCurrent
info@datacurrent.co.jp