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Treasure Data CDPを活用したOneID(統合ID)構築2 システムIDの落とし穴

● はじめに

 本シリーズでは、Treasure Data CDPを用いて様々なデータソースに点在する企業保有の顧客データを統合し共通のIDで管理する「OneID(統合ID)構築」の取り組みについてご紹介させていただきます。

 第二回目となる本記事では、OneID構築を構築するうえで、システムIDを利用する場合の落とし穴、注意点についてご共有させていただきます

● 目次

・OneID構築におけるシステムID
・システムIDの落とし穴1:同一システムIDで別の情報を持つ顧客
・システムIDの落とし穴2:同一顧客だがシステムIDが異なる
・まとめ

● OneID構築におけるシステムID

 複数のシステムの顧客情報から共通するものを見つけ出し、システムをまたいだ共通のIDを発行する「OneID構築」の取り組みですが、その材料の一つとして各システムですでに発行されているシステムIDを用いる場合があります。

 すでに発行されているシステムIDを用いることでOneIDを発行するために必要な同一人物の特定が容易に行えるというメリットがある一方で、システムIDの発行方法やデータの蓄積方法を考慮して処理しなければ、OneIDとして管理する際に不都合が生じてしまうことがあります。

 今回はそうした不都合が生じてしまう「落とし穴」を、いくつかご紹介いたします。

● システムIDの落とし穴1:同一システムIDで別の情報を持つ顧客

 システムIDによって顧客情報を管理していくなかで、同一の顧客の情報が更新される場合があります。システムの管理方法によって、更新のあった顧客情報を上書きする場合や、更新前のデータを保持するように更新情報を新たな行として追加する場合などがありますが、後者の場合は特に注意が必要となります。

 行を追加して管理する場合、下図のように同一顧客の情報が複数行重複して存在することになり、顧客数の集計や分析などを行う際に数のずれを生む原因となる場合があるためです。

同一システムIDで別の情報を持つ顧客パターン例

 こうした状態で管理されているデータに対しては、「データの更新時間で最新のものを正として処理をする」という様に、予めどの情報を正とするかの定義を決めるなど、顧客情報を重複の無い形で処理する工夫が必要となります。

同一システムIDで別の情報を持つ顧客パターン例:処理後

● システムIDの落とし穴2:同一顧客だがシステムIDが異なる

 基本的に、同一顧客に対して同一のシステムIDが付与されるよう管理されている場合が一般的ですが、場合によっては同一顧客に対して異なるシステムIDがついていることもあります。

 たとえば、商品を購入した店舗ごとにシステムIDが発行されており、同一人物だが別のシステムIDが発行されている、といったような例です

同一顧客だがシステムIDが異なるパターン例

 こうした場合には、システムID以外の情報(名前と電話番号など)で一致する場合に同一人物として判別する、といったように、異なるシステムID間で同一人物を判別する工夫が必要となります。

同一顧客だがシステムIDが異なるパターン例:処理後

● まとめ

 今回はOneID構築においてシステムIDを用いる場合の注意点についてご共有いたしました。

 弊社では、新規データソースの連携方法の整理や実際の連携作業、開発といったことから、既に連携しているデータのトラブル、ご相談まで幅広くサポートしています。お困りごとございましたらお気軽にご相談ください。

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本件に関するお問い合わせは下記にて承ります。
株式会社DataCurrent
info@datacurrent.co.jp

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