2022.02.25 コラム
Treasure Data CDPを活用したOneID(統合ID)構築1 OneID構築概要
● はじめに
本シリーズでは、Treasure Data CDPを用いて様々なデータソースに点在する企業保有の顧客データを統合し共通のIDで管理する「OneID(統合ID)構築」の取り組みについてご紹介させていただきます。
第一回目となる本記事では、複数データソースにおけるOneID構築についての概要と弊社での事例についてとなります。
● 目次
・「OneID構築」とは?
・OneID構築を行うにあたっての下準備
・OneID構築パターン例
・まとめ
● 「OneID構築」とは?
社内の異なる部門でそれぞれデータを収集し、別々のシステムにて利用・管理をしている結果、データが分断されしまい、システム間でのデータの繋がりが見えない、十分に活用できていないのではないか、というご相談をいだたきます。
このご相談に対する解決方法の一つとして、OneID構築を提案することがございます。
「OneID構築」は、複数のデータソースからシステムIDや1st Party Cookie、氏名、メールアドレスなど、顧客データの持つ情報から共通するものを見つけ出し、システムをまたいだ共通のIDを発行、分断されたデータを統合・管理できるように整備する取り組みです。

● OneID化を行うにあたっての下準備|データインターフェース(IF)定義書の作成
データ統合し共通ID化するうえでまず必要となるのは、統合したいデータがどこにどのような形で格納されているのか、保有データの詳細を整理することです。ここで整理されたデータの内容を元に、共通ID化に使う材料を精査していきます。
下図は弊社事例を基に作成したデータIF定義書のサンプルです。今回の例ではTreasureDataへデータを集約する前提のもと、データソース名、TreasureDataの格納先、カラム名、データ型、外部結合キーなどを一つの表にまとめています。

こうして整理した複数システムのデータをTreasureDataにそれぞれ格納し、OneIDの付与をしていきます。
● OneID構築パターン例
OneIDを付与する場合、例えば下記のような構築パターンが想定されます。
パターン例1:生年月日を有効活用するパターン


パターン例2: 連絡先(メールアドレスなど)を有効活用するパターン


このほかにも、実際に構築する場合には、保有するデータの内容によってさまざまなパターンを検討することが可能です。
● まとめ
今回は複数データソースにおけるOneID構築についての概要と弊社での事例についてご紹介しました。
弊社では、新規データソースの連携方法の整理や実際の連携作業、開発といったことから、既に連携しているデータのトラブル、ご相談まで幅広くサポートしています。お困りごとございましたらお気軽にご相談ください。
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