2022.05.31 コラム
CDP導入における課題
● はじめに
企業が保有する顧客や売上など様々なデータを収集しID統合などを行うことで、One to Oneマーケティングが実現可能となるCDP(Customer Data Platform)。
今回はそんなCDPの導入を検討されている企業様に向けてCDP導入時の課題と解決策についてお話いたします。
● 導入の課題と解決策
CDPは企業が保有する顧客・売上データを収集し、それらを統合することで分析や施策活用が可能になります。
そのためには、CDPを導入する際に以下の要素を確認しておく必要があります。
- データの統合可否
- 連携ツール可否
- 運用リソース
①データの統合可否
まずは既存のデータの中で統合のKEYとなるデータが存在するのかを確認しておく必要があります。
例えば複数プロダクトがある中で顧客番号が1つにまとまっているのか、まとまっていなかったら、他に突合できる要素はあるのか?他にも店舗とオンラインで商品IDがバラバラになっていないか、などを確認します。
弊社では顧客情報を統合する際にIDなどがバラバラであった場合、その人の名前、生年月日、電話番号などをKEYとして統合(名寄せ処理)をしています。
名前についても例えばデータベース毎に「ヤマダ タロウ」「ヤマダタロウ」であったり、「ヤマダ」と「タロウ」で項目が別れていたりなど様々な形でデータが入っていることがあるので、全て「ヤマダ タロウ」で統一するための前処理が必要です。
そういった前処理ができるような形になっているのか、といった点も確認ポイントの一つです。
②連携ツール可否
次に現在利用されているツールとCDPが連携できるかの確認が必要です。
やり方次第で連携は可能であることがほとんどなのですが、その連携方法が重要となります。
例えばCDPの中で連携用のコネクターがある場合は非常にスムーズに連携が出来るのですが、コネクターがない場合は開発が必要になるためCDPの導入費用とは別で開発費用が発生します。
そのため、CDPのツール費だけで比較してしまうと導入後に追加の費用が掛かることが発覚し、想定よりも大きく予算がオーバーしてしまうといったケースもありますので、連携可否だけではなく連携方法まで確認することをオススメします。
また、異なるツール間での連携を行う場合、それぞれのデータのタイムゾーンが異なるケースがあります。その時間差によっては前後関係が入れ替わってしまうため、あらかじめデータを確認したうえで、どちらかのタイムゾーンに統一するためにデータを変換したうえで比較するといった対応も必要です。
③運用リソース
CDPを導入し、いざ運用を行う際にSQLをかける人材が少なかったり、データを理解している人が少なかったりすると、肝心の分析・施策活用に手を付けられないという課題も出てきます。
そのため、社内で運用できるリソースがどれくらいあるのかは事前に確認しておく必要があります。
現時点では自社で運用できるリソースが少ないといった企業様の場合は、弊社で勉強会などを開きながら、SQLの書き方や注意点などのレクチャーを行っています。
また、CDP構築時はデータの定義書を作成していますので、どのデータベースにどういったデータがあるのか確認できるよう環境を整えています。
● 最後に
CDPを導入するのはコストも時間もかかるので、導入後に後悔する前に、まずはどんな課題があるのかについて紹介させて頂きました。
弊社ではツールの選定時からお客様の要件に沿ってどんなツールが最適なのか提案させて頂くところから、自社データの確認含め、構築・統合・運用まで一貫したサポートが可能となっています。
現時点でCDPを検討しており、お悩みや不安等ござましたら、お気軽お問合せくださいませ。
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本件に関するお問い合わせは下記にて承ります。
株式会社DataCurrent
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