2022.09.28 コラム
CDPを活用して「アトリビューション分析」してみた
● はじめに
本記事では、CDPに蓄積したデータを活用し、コンバージョンに対する貢献度を分析する「アトリビューション分析」について、実例を交えてご紹介させていただきます。
● 目次
・アトリビューション分析とは
・サイトアクセスログから、問い合わせに貢献しているページをアトリビューション分析で見つけ出す
・分析結果を可視化してみる
・まとめ
・アトリビューション分析とは
アトリビューション分析とは、ユーザーがコンバージョンに至るまでに接触したコンテンツや広告などの接触ログをもとに、それぞれのコンテンツ・広告における、コンバージョンに対する貢献度を分析する手法のことを指します。
このアトリビューション分析を用いることで、コンテンツ・広告ごとのコンバージョンに対する間接効果を測定し、より効果的にコンテンツの改善や広告予算の配置を行うことができるようになります。
今回はCDPを活用し、弊社DataCurrentのコーポレートサイトのアクセスログデータを用いて、お問い合わせフォームへの来訪をコンバージョンとしたときのアトリビューション分析を行ってみたいと思います。
・サイトアクセスログから、問い合わせに貢献しているページをアトリビューション分析で見つけ出す
アトリビューション分析で可視化するにあたって、まず下記二つをあらかじめ決めておく必要があります。
・コンバージョンポイントの定義
・分析対象とするアクセスログデータ
今回の分析では前述の通り、コンバージョンポイントを「お問い合わせフォーム」に設定し、弊社保有のサイトアクセスログからアトリビューション分析を行います。
今回はTreasureDataのPrestoエンジンを用いて、下記のSQLを分析クエリとして実行しました。
WITH T0 as( SELECT td_ssc_id from access_log_v02 where td_url like '%contact%' group by 1 ), T1 AS( SELECT t1.td_ssc_id, REGEXP_REPLACE(td_url, '\?.+?$', '') as url FROM access_log_v02 as t1 INNER join T0 on t1.td_ssc_id = T0.td_ssc_id where td_url not like '%contact%' and td_url not like '%stg%' ORDER BY 1,2 ), T2 AS( SELECT t1.td_ssc_id, url, COUNT(*) OVER (PARTITION BY t1.td_ssc_id) AS cnt FROM T1 INNER join T0 on T1.td_ssc_id = T0.td_ssc_id where url <> 'https://www.datacurrent.co.jp/' ORDER BY 1,2 ), T3 AS( SELECT td_ssc_id, url, 1 / T2.cnt AS Linear FROM T2 ) SELECT url, SUM(T3.Linear) AS vcv FROM T3 GROUP BY 1 ORDER BY 2 DESC
このクエリでの分析結果は下記のように出力されました。
今回の分析結果を確認すると、サービス紹介ページやプライバシーポリシーページ、新着情報ページなどが、お問い合わせに貢献しているページとして上位に来ていることが確認できました。
・分析結果を可視化してみる
今度は、分析結果として出力されたデータをもとに、BIツール「Tableau」を用いて可視化を行っています。
下記のようにBIツールを用いて可視化を行うことでより分析結果の特徴を把握しやすくなります。
さらに今回は、DataCurrent保有の属性データを紐づけて、貢献度の高いDatacurrentサイトページに訪れているユーザーの属性を可視化しました。下記例は貢献度が最も高く出ていた「サービス紹介ページ配下」の訪問ユーザー属性を可視化した結果です。
これに加えて、Datacurrentサイト来訪者全体の属性も可視化し、属性の傾向の比較を比較してみます。
訪問者全体の属性と、アトリビューション分析でお問い合わせフォーム来訪に貢献しているサービス紹介ページの属性を可視化し比較した結果、サービス紹介ページはより男性の比率が高く、年齢層は40-50代の比率が高まっていることが確認できました。また、ニュースに関心のある人の比率が増えていることなどから、サイト来訪者の中でも、「より情報収集に意欲的な40-50代の男性」が、お問い合わせフォームに貢献しているページに訪れやすい、という傾向が確認できました。
このように、アトリビューション分析を用いることで、自社サイトのCVポイントに貢献しているページがどのようなページなのか、またそのページを実際に閲覧しているユーザーはどういったユーザーなのかを可視化し、分析することが可能になります。
・まとめ
今回はコンバージョンに対する貢献度を分析する「アトリビューション分析」についてご共有いたしました。
弊社では、定点的なリサーチやデータ分析、BIによる可視化などをおこなっています。性別や年代等の属性分析や検索トレンドのダッシュボード提供等様々なパッケージをご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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本件に関するお問い合わせは下記にて承ります。
株式会社DataCurrent
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